夢想神伝流夢想神伝流居合は、主に3段階に分かれています。 初伝 (大森流)、中伝 (英信流)、奥伝がそれです。 居合道研究会では、全日本剣道連盟制定居合の十二本をある程度やり終えたら、 以下の初伝十二本を稽古していきます。中伝以降は基本的に稽古しません。 このページでは、初伝十二本の意義を掲載します。 なお、意義は檀崎友彰先生『居合道―その理合と神髄』より抜粋しました。 [夢想神伝流居合 初伝 大森流] 初発刀(しょはっとう) 〔意義〕 吾が前面に対座せる敵の害意を認識するや、 機先を制し、其のこぶし又は顔面に抜付け、 倒るるを真向上段より斬付けて勝つの意である。 左刀(さとう) 〔意義〕 吾が左側に、吾と同方向に向って座する敵に対し、 初発刀と同意義に行う意である。 右刀(うとう) 〔意義〕 吾が右側に、吾と同方向に向って座する敵に対し、 初発刀と同意義に行う意である。 当刀(あたりとう) 〔意義〕 吾が後方に吾と同方向に向って座する敵に対し行う動作であって、 初発刀と同じ意である。 陰陽進退(いんようしんたい) 〔意義〕 わが正面に対座せる敵の顔面又は握拳に斬付けたるも功を奏さないので、 敵の後退するを更に立ち上がり、左足を一歩追込んで斬倒し、 刀を納めんとするとき他の敵斬付けくるを直ちにこれに応じて勝つの意である。 流刀(りゅうとう) 〔意義〕 吾が左側正面の敵、八相から吾が頭上に斬付け来たるを左に受け流し、 直ちに正面に向き直り其の腰に斬り付けて勝つの意である。 順刀(じゅんとう) 〔意義〕 切腹者の後方又は左側において、切腹者に向って正座して介錯する動作で、 極めて静かな気持にて実施するものである。 逆刀(ぎゃくとう) 〔意義〕 吾が正面より斬込み来たる敵の刀を、 一歩後に退って摺り落とす気分で受け流し、 敵が後退するのを追込んで勝つの意である。 勢中刀(せいちゅうとう) 〔意義〕 吾が右側の敵、八相より来て上段に振り冠る所を其の諸手に斬りつけ、 更に後退するを踏み込んで斬り下して勝つの意である。 虎乱刀(こらんとう) 〔意義〕 敵が逃げ去らんとするを追いかけ、斬撃する動作であって、 終始立姿で行うものである。 逆手陰陽進退(さかていんようしんたい) 〔意義〕 五本目陰陽進退と同意義で、吾が右足を斬撃してくるを、 脛を囲うようにして受け払い、更に斬り下して勝つの意である。 抜刀(ばっとう) 〔意義〕 彼我近接して対座するとき、 敵を速急正面より斬付けて勝つの意である。 |